
見えていないがゆえに、身勝手な見方をしてしまう傾向
今度は認識限界と自己偏重との組み合わせによる傾向を見ていきましょう。
見えていない、わかっていないがゆえに、自分よりの傾向になってしまうことはありがちなことであり、組み合わせによって起き行動は実に様々なものがあります。
自分寄りになってしまっているがゆえに、範囲外のものが見えなくなることもあるため、相関関係が強いと言えるでしょう。
やれる範囲でしかやらない
これはまさに仕事上起きうる困った状況の一つです。
見えていないからやらないことと、範囲内でやることに集中しているから範囲外が見えない、ということと両面があり、いずれにしてもよく起きてしまいます。
似たようなもので、知っている範囲のみで行動する、ということがあります。
知らないことがあるのはわかっていても、今やっていることには関係ないであろうと思ってしまいます。
このことはITのベンダーにプロとして仕事頼んでも発生します。プロだから何でも知っていて最適な提案をしてくれるであろう、ということはあり得ず、頼んだ彼らの知っている範囲での行動であることを前提に考えておかないといけません。
一つできないことがあると全部できなくなってしまう
これは実現手段を考える場面などで起きます。
やるべき仕様にするためには実現手段はいくつかあります。しかし、実行するにあたって様々なことを考えないといけません。
様々考える項目の中で、一つNGなことが出てくると、その手段はNGと考えてしまいがちです。その一つのNGを別な手段にすることや、全く発想の違った手段を見つけることが、認識の範囲外にあるため、なかなか見つけることができません。
考えることは優先順が下がってしまう
今まさに実行していることは作業と言えます。
作業と認識されると最初は面倒でもやりだすと進むものです。
しかし、ひとたび考えないといけないとなると、作業とは違って疲れるものです。
考えるとは、認識の範囲外にあるものを探り、目的を新たに見つけることであり、今知っている範囲に居座るより明らかに頭がつかれるはずです。よって、作業より優先順は下がってしまいます。似たような行動として、作業とコミュニケーションの両立ができない、という傾向があります。
コミュニケーションは相手の認識に入ることと言えます。
一方作業は自分の範囲内の認識に留まります。もちろん瞬時に切り替えられる人はいますが、みんながそうできるとは思わないほうがいいです。
行動が起こせないのは、何が見えないからか
大きな意味では目的はあるものの、何も進んでいないということはよくあります。
大きな意味が分かっていたとしても、具体的に何をすべきかが見えていないのであれば、行動が起きていないことが多いです。
すぐに何をすべきかを見出して、行動が起きている、ということを期待するかもしれませんが、そのようなことは起きません。
認識されていないから自分の範囲から抜けられないのです。
正直すぎて嘘がつけない
エンジニアなどは、こういう人が多いです。ある業界の営業は嘘しかついていません。
嘘がいいとはいいませんが、認識の範囲内のことのみしかやり取りできないというのは、何の広がりもありませんし、自分の成長という意味でも限界ができてしまいます。
嘘が成長だとは言いませんが、よい嘘のつき方はあります。それは、嘘を後から本当にすることです。
あっさりできません、というのは簡単ですし、そうなってしまうのはよくある場面なのですが、できますという嘘をついても、後から合わせられることもあるわけです。また、嘘と言わなくても、すべて正直にしなくてもいいという場面もあります。
他人との関係における限界と偏重
他人との関係における認識の限界と自己偏重の組み合わせによる行動の傾向は、大きく分けて3通りほどあります。
まず、他人のやっていることや他人そのものが認識できていないことと、自分に傾いた思考により、他人を仕事に巻き込むことができないという現象です。
他人に頼めない、他人を動かすことができない、という行動傾向となります。他人がやれることと自分ができることを認識できていなければ、他人に教えられないということが起きます。
そして次に、自分が認識している範囲が狭かったり、誤っていたりすることで、他人とのコミュニケーション上で問題が発生することがあります。
他人に共有しなかったり、他人にうまく伝えられないという現象となります。
さらに、他人と共同で仕事することが明らかであるに関わらず、自分の仕事の範囲の認識を自ら防衛的に狭めてしまう、という傾向があります。
これは意図的にしている場合もありますが、そうでもなく一生懸命であることで結果的にそのような傾向となることもあります。
結果、他人のやっていることに興味がないということが起きます。また、得てして他人との間で自分のやるべきことの範囲を限定してしまうようなときは、範囲を見誤っていることが多く、自分の範囲以下の仕事しかしていない、という傾向があります。
全体としてやるべきことの認識が欠落しているので、雰囲気が硬直する
何人かで仕事しているときに、忙しいタイミングで人が新たに投入されるという場面はよくあると思います。
協同でものごとを進めていかなければならない時に限って、環境すなわち皆の雰囲気がそうさせない、ということがあります。
そもそも、新しいところではプロであっても慣れず、100%の力が発揮できるとは限りません。
加えて新しい人を受けれない雰囲気となると、本来力をを発揮して全体のパフォーマンスを上げないといけないところが、全く力が出せません。
新しい人を受け入れられないばかりでなく、新しい人を逆に敵視してしまう雰囲気になります。
これはあるべき姿の全体像が見えていないことにより、防衛的になったことが一つの原因と言えます。
違う切り口とはなりますが、認識と環境に関わることで、意思決定に影響を与える現象があります。
それは、〇×の判断を避けるという現象です。〇か×か、はっきりしないことは多いですが、ITをくみ上げることにおいては、〇か×かを明確にしなければいけない場面で多いです。
にも関わらず、判断を避けてしまうのは、判断材料となるだけの情報範囲が少ないのがわかっているものの、雰囲気的にはそれでもよしとなってしまっている状態です。
将来の姿もこの先やることも見えない状態に陥る
やるべきことが見えていないので、先が見えない状況に対し、現在偏重に陥ると、様々な傾向が起きます。
問題が起きたとして、とりあえず対処するかもしれませんが、それは近い将来起きうることかも知れません。しかし、現在偏重になってしまい、未来のことを考慮できていないです。
そうすると一過性の問題としてしまい、教訓として未来に活かされることがないです。
何らか決定しなければならない場面や、すぐに始めなければならない場面においては、現在偏重であるがゆえに、今は決定できない、先のことは今決められない、開始に踏み切れない、といった状態に陥ってしまいます。
他人との関係においては、他人の予定までは考えられない、という傾向となります。
仕事の仕方としては、他人への見え方も将来のことが描き切れていないため、この後どのような段取りで進めていくかが他人から見えません。今取り組んでいる作業のみが発信されることとなります。



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