NHKのシステム開発頓挫と日本IBM訴訟事件

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NHK

NHKが日本IBMを相手取り、システム開発失敗における損害賠償の訴訟を起こしたというニュースが入ってきました。
54.7億円の過払い金請求の返還ということで、それなりに大きな金額となっています。

NHKが開発していたシステムとは

NHKが開発していたシステムは、受信料を管理する営業基幹システムとのことです。
営業基幹システムを27年の現行システム利用期限までに、クラウドに刷新する計画だったようです。

日本IBMがシステム開発でやらかした状況とは

日本IBMは新営業基幹システムの開発を受託し、2022年2月より進めていました。
その後、2024年3月に、開発方式の大幅な見直しの提案をし、期間を1年6か月伸ばすとことにしたとのこと。
NHK側は、事業影響が生じるとのことで、契約を解除し、そこまで掛けてきた30億円の返金を求めました。
しかし、日本IBMは応じず、訴訟にいたったようです。

もともとのプロジェクト計画は

この営業基幹システムの更新は、80億円を予定していたとのことです。
そのうちの30億円分まで進んだ段階で、大幅な方式見直しというのは、いったい何が起きたのでしょうか。
方式は初期段階で決まっていたと思います。
料金徴収にそんなにややこしいシステムが必要なのでしょうか。
未徴収世帯からうまく請求する方式を進めていたのでしょうか。

NHKの受信料徴収状況の実態

2023年度の決算において、受信料収入は、前年度より396億円減の6328億円となり、減少額は過去最大となったとのことでした。
5年連続の減収となっているようです。
受信契約件数は4107万件と前年度比37万件減。世帯支払率は78.6%という実態のようです。

この4千万世帯の料金徴収に関する営業管理に関するシステムを今回開発していたと思われます。
しかし、開発が頓挫したということで、料金徴収への影響はどうなるでしょうか。

NHKでの財務的影響とは

NHKは24年度の中間財務諸表で、約30億円の特別損失を計上していました。
30億円は小さい数字ではありません。
せっかく集めた受信料を捨ててしまったということになります。
非常に残念です。

さいごに

システム開発の難しさを改めて感じさせる事件でした。
80億円規模ですとかなり大きなものではありますが、企業の基幹システム開発では数百億円かかることもありますので、できなくはない規模だと言えます。
方式の変更となっていますが、その方式がどこまで指しているのは不明です。
しかし、進めてきた中で不明確な点があったのは確かでしょう。
そして、それがNHKと日本IBMのどちらに責任があるのかという話であれば、どちらにもあって、どちらもプロジェクトマネジメント責任を全うできていなかったことは確かでしょう。

どちらが裁判に勝ったとしても、被害が大きかったのは、発注側です。
システムが出来上がっていないのに損失が出ていることになります。それに加え、現行システム利用料と新たなシステムの対応費用が別に掛かってくることになるからです。
NHKは公的な機関ですので、国民が損害を被ったことになります。
なんとかしてもらいたいものですね。

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